国立オペラ・カンパニー 青いサカナ団





神田慶一

Profile TOP青いサカナ団神田慶一歌劇「あさくさ天使」公演延期について


芸術監督・主席指揮者 神田慶一
東京都出身。筑波大学附属高等学校卒業。
1989年、国立音楽大学楽理学科卒業。同年卒業に際し、有馬賞を受賞。

 在学中より来日オペラ団体日本公演の制作助手を務め、ミラノ・スカラ座、英国ロイヤル・オペラ、ベルリン・ドイツ・オペラ、ベルリン国立歌劇場、フィレンツェ歌劇場等と共に仕事を行う。89年のウィーン国立歌劇場日本公演の際、同団の芸術監督クラウディオ・アバドとの舞台製作を期にオペラ指揮者としての修行を始める。

 92〜93年に渡仏し、アカデミー・インターナショナル・ド・ムジークに於いてパリ国立音楽学校教授J=J.ヴェルネールに指揮法と作曲法を師事。同年、フランス国立オペラ・ド・ナンシーの音楽監督J.カルテンバックに指揮法とオペラ劇場に於ける指揮活動を師事する。94〜95年には英国ロイヤル・バレエ・コヴェント・ガーデンの音楽監督B.ワーズワースにバレエ音楽指揮法を師事し、幅広く舞台音楽に研鑽を積む。

 89年に一般への舞台活動の普及と日本音楽文化の活性化をテーマに<国立オペラ・カンパニー 青いサカナ団>を結成。デビュー公演である創作オペラ「壁」と第2回公演「キャンディード」に於いて演出を担当。第3回公演「ラ・ボエーム」からは同団の主席指揮者を務める。

 中学時代からクラシック音楽よりはポピュラー音楽に傾倒しており、バンド活動を頻繁に行っていたが、大学在学中にはロック・バンド<End Of Blue Project>を結成し、都内ライブ・ハウスで活躍する。87年には大学内の電子音楽作品コンクールに「ポエティマージュ〜荒地」、同年End Of Blueの名義で全曲オリジナルナンバーからなるCD「Ese Fantasia」を発表。同時期には俳優座や、その他の小劇団のために様々な劇音楽を書き下ろしている。

 オペラ作品の作曲としては、94年の「銀河鉄道」を皮切りに、「アリス!」(96年)、「クローンのジュリエットはロミオの夢を見るか?」(98年)、「東京アラビアン・ナイト」(99年)、「祭の唄がきこえる」(2000年)、「1983(ichi-kyu-hachi-san)」(01年)、「僕は夢を見た、こんな満開の桜の樹の下で」(03年;東京文化会館委嘱作品)「あさくさ天使」(04年;東京文化会館委嘱作品=江戸開府400年記念事業)、「アゲハの恋」(07年)、「マーマレイド・タウンとパールの森」(08年)と現在までに10作品を発表している。そのいずれもが従来のオペラの枠に留まらない魅力を備え(和楽器との融合やロックとの融合など)、また「子供のためのオペラ」という発想で書かれたものから市民オペラの可能性を極めた作品や、西欧の正統的な伝統を踏襲したスタイルまで、その表現様式は広範囲に渡っている。創作分野は作曲のみにとどまらず、第3作目の「クローンのジュリエット…」以降の作品の原作執筆、第6作目の「1983」以降の作品の原作・脚本執筆も兼任し、文筆業での才能も現している。またオペラ以外の作曲では、バレエ音楽「人魚姫」(98年)や歌曲集「ユリシーズ」(98年)、長嶺ヤス子舞踊公演のための舞踊曲、ポピュラー歌手のための楽曲提供等、多岐に渡る作品群を発表してきた。


 指揮者としては国立オペラ・カンパニー 青いサカナ団の第3回公演から現在まで、同団管弦楽団であるL'Orchestre du Poisson Bleuの主席指揮者を務める他、バレエ音楽から交響曲・管弦楽曲の指揮まで幅広い。他団体との共演として、仙台フローラル・バレエ公演「くるみ割り人形」で仙台フィルハーモニーを指揮(97年)、東京バレエ団公演「白鳥の湖」で神奈川フィルハーモニーを指揮している(01年)。また2001年の茨城県日立市の野外オペラ公演「トゥーランドット」では公称10,000人の観客を動員したと言われる公演の音楽監督、指揮者を務めた。03年には「外套」で東京フィルハーモニー管弦楽団を指揮して新国立劇場デビューを果たす。

 一方で、音楽鑑賞教室として位置付けられる「音の水族館〜子供のためのコンサート」を96年から展開し、鑑賞・参加の両面から子供達がクラシック音楽に触れ合う機会を増やす試みを続け、2000年からは「Orchestra Meets The Beatles」「Orchestra Meets Disney」と銘打ったコンサートなどで、有名なポピュラー音楽をオーケストラ曲に変換したコンサートを企画・構成・演出・指揮する。03年にはカウンターテノールの第1人者、スラヴァの全国ツアーの編曲・指揮を務める等、一般大衆への音楽文化の普及と振興に大きく尽力している。

 オペラ、バレエ、ロック等の既成の枠を楽々と飛び越える才能と可能性は高く評価され、同時に古典音楽の文脈を丁寧に守りながらも堅苦しさや難解さとは無縁の、親しみやすく叙情性に溢れた作風は幅広い層から高い評価を受けてもいる。03年発表の歌劇「僕は夢を見た、こんな満開の桜の樹の下で」で、年間の最も優れた舞台作品に贈られる佐川吉男音楽賞を受賞。

 05年には新国立劇場主催公演、新作歌劇「おさん」(作曲/久保摩耶子)で東京交響楽団を指揮する予定。07年に公演される新国立劇場委嘱作品、歌劇「カチカチ山」(作曲・三善晃)の脚本も執筆している。

08年より石川県金沢市ジュニア・オペラ・スクールの芸術監督を務める。


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青いサカナ団の神田慶一が
オンステージ新聞「音楽評」に掲載されました


2006年10月2日(月)19時開演、東京文化会館開館45周年企画として同館大ホールで「日本オペラ絵巻」と題された演奏会が催されました。
日本オペラ80年の歩みを山田耕筰の「黒船」から神田慶一の「あさくさ天使」まで代表的な9名の作曲家の代表作からアリアを抜粋した演奏会です。
日本オペラの夜明けとも呼べる山田耕筰の「黒船」から始まり、有名なところで言えば、團伊玖磨の「夕鶴」、林光の「白墨の輪」、黛敏郎の「古事記」、三枝成彰の「忠臣蔵」など様々な形で日本オペラの歴史を刻んできた作品ばかりでした。この一晩のコンサートに紹介できない作品も日本国内中に数々ある中、最も若い世代の作曲家/作品として、神田慶一の「あさくさ天使」が選ばれた事は、青いサカナ団共々、大変に名誉な事だと受け取っています。
当日の公演はNHK教育テレビ「芸術劇場」のコーナーでも紹介されました。大変に企画自体ユニークで、その曲のラインナップも多彩で、大変に好評な演奏会でありました。(寸評は、左のオン・ステージ新聞を御覧下さい)
指揮;神田慶一 ソプラノ;釜洞祐子、並河寿美 テノール;樋口達哉 合唱;二期会合唱団 管弦楽;東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団




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