国立オペラ・カンパニー 青いサカナ団





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◆第16回公演 音楽劇「アリス!」Alice!(1999年版)
1999年 3月14日 於・ティアラこうとう大ホール

作曲 :神田慶一
原作 :ルイス・キャロル
指揮 :神田慶一
演出 :八木清市
脚本 :佐藤裕惟

Cast :
アリス;高野 文  カエルの王子;長谷川秀介  女王;高島秀美  ハンプティ・ダンプティ;村上敏明
時計ウサギ;所谷直生



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 江東区に於けるサカナ団第2弾となる公演です。前回の『銀河鉄道』で参加した合唱団が江東区「オペラをつくる会」という組織を形成し、市民オペラグループとして大きな飛躍を遂げた舞台です。市民の人々との共同作業はこの数年間に大きな実りとなり、この時期、江東区はサカナ団の第2の本拠地とでも言うべき地域となりました。前回の『アリス!』以上に子供達が活躍できるシーンを増やしたのも、この数年間、江東区で子供達の指導に専念し、かなりの手応えを感じていたからです。音楽的にも前回の反省点を改善し、「1999年ヴァージョン」と呼ぶにふさわしい、新たな作品に生まれ変わりました。

 それにしても驚かされるのは、素人である市民の方々の熱意と意欲。この舞台の大・小道具、衣裳(トランプの兵隊など)全て市民の方々の手作りです。アリス役の高野文もこの時、高校生。これを「学芸会」と呼ぶならば、罰が当たりそうな出来映えです。「私はプロだ」と鼻高々に生きている自分達を見つめ直すきっかけにもなりましたし、また音楽の(あるいは舞台の)可能性の広さにも感服しました。市民オペラに携わる喜びと素晴らしさは、今までプロとして気付かなかったことを知り、他では得られない感触を得る絶好の機会だからなのです。私達プロを名乗る者は一般参加者に音楽を教え、芝居をつけますが、同時に彼等からかけがえのない実に多くの事柄を学びました。それは私達が日々の仕事の中で忘れがちになる、舞台に対しての無垢な情熱であり、純粋さです。彼等の歌はプロの歌の様な音量も表現力も無いかもしれませんが、その代わりに彼等だけが失わず持ち得ている力を客席まで届ける事が出来るのです。市民オペラを侮っていはいけないのは、そうした良い市民オペラには、そうした力がみなぎっているからです。

写真:長谷川清徳

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