国立オペラ・カンパニー青いサカナ団 第40回公演
神田慶一作曲
歌劇『オムニペトラ』
【ストリーミング配信のお知らせ】
2025年3月21日(金)10時配信開始〜
2025年5月30日(金)22時配信終了
本作品は、2024年1月19日〜20日に「あうるすぽっと」(東京都豊島区)で上演された舞台公演の映像です。このオペラは、人工知能が組み込まれたヒューマノイドを生産する近未来を描いた「SF作品」です。「オムニペトラ」という演算デバイスがAIに組み込まれ、芸術の新たな可能性を切り開くという設定であり、未来小説ならではの「予見」と「風刺」に満ちた青いサカナ団らしい意欲作となっています。現代社会への警鐘を鳴らす本作品ですが、物語の中心は古典的でビターな「恋愛小説」でもあります。多分に「詩的」なドラマの中に、皆様なりの「近未來」を発見し、お楽しみ頂きたいと思います。
チラシ【表】
チラシ【裏】
※別ウインドウでチラシ画像が表示されます。
【配信チケットご購入】2,500円(税込)
カンフェティ・ストリーミング・シアター【Confetti Streaming Theater】からお申込み下さい
(2025年3月21日(金)販売開始、カンフェティ会員登録が必要です)
https://confetti-web.com/@/aoi-sakana-omnipetla_streaming
チケット購入から視聴までの流れについてはURLを参照して下さい
https://www.confetti-web.com/guide/streaming/
ご購入はWEB予約のみの受付となります。(カンフェティチケットセンターでの電話受付はありません。)本チケットはクレジットカード決済か、セブンイレブン決済がご利用頂けます。
ストリーミング配信は、配信期間中の「お好きな時間に」「何度でも」ご視聴頂けます。
(但し、各初回視聴から30日間を1回のお申し込みの視聴期限とさせて頂きます。)
【青いサカナ団の22作目となる新作オリジナルオペラ『オムニペトラ』について】
オムニペトラPV-#01(YouTube)
前作「写楽」(2022年10月公演)は、「グランドオペラ風」な作品に挑みました。創作した立場から言えば、2004年初演の「あさくさ天使」と同じテーマ性を持つ作品だと思っています。(舞台設定が昭和30年代か、すぐそこの未来である2030年か、の違いはありますが。)同時に「あさくさ天使」と「写楽」に通じているものは、「舞台芸術」或いは「その時代のエンターテイメント」が如何にあるか、〜あって欲しいか、を描いた作品である点です。ただ「写楽」では、明確な「声明(ステートメント)」を伴っています。その様な創作姿勢は極力排して来たのですが、コロナ禍という未曾有の災難を目の当たりにして、そしてその渦中で舞台芸術が瀕死に喘ぐ姿に直面した時、この様な「ステートメント」を表明する必要を今までになく感じた、というのが正直な創作動機でもありました。
それから1年が経過し、22作目となるオリジナルオペラ「オムニペトラ」を書き下ろしました。今回は「ステートメント」は排し、楽しめる作品作りに徹しています。但し、「写楽」の残骸が心の中に巣食っているのか、幾分かの「予言」もしくは「啓示」を密やかに忍びこませてしまいました。
タイトルからして造語なので、「意味不明」に思われがちな作品です。ちなみにこのタイトルは、ある有名な戯曲のアナグラムです。(正確に言えば、アナグラム生成の過程で「DNA塩基配列の2つが変異を起こした形」になっているのですが…、この説明だけでも「意味不明」に思われてしまうでしょう。)
でも今回は、「意味不明なタイトル」から始まる物語にしようと描き始めたのです。
今回のオペラは未来小説、いわゆるSFです。今回はSFを主題にしようと、これも最初から決めていたことです。サカナ団の力量では映画の様な「徹底的な未来描写」は出来ないのですが、「暇を持て余して海外B級SF小説のページをめくる感じ」でご覧になって頂ければ、結構面白い趣向に溢れた作品に仕上がっていると思います。
では、今回の「装丁」は何故SFなのか?
それは前作同様に「芸術のあり方」が紛れもない主題なのですが(サカナ団の【芸術についての3部作】として「アメデオ」「写楽」そして本作が揚げられると思います)、声高にテーマを奏でるよりも、SFの体裁で描いてみることで、むしろ主題の本質に近付けると思ったからです。
そして本作の入り口となる設定は「AI(人工知能)」です。昨今では珍しくないこの機能と芸術との関わりについての物語が本作の駆動力となります。
【オムニペトラ】という人工知能に組み込まれた特殊デバイスが芸術の新たな可能性を切り開く…。その未来は明るいものか、それとも…。
今作にキャッチフレーズを付けるとすれば、この様になるでしょう。
SFの装丁を纏っていますが、実はビターでスイートな恋愛物語でもあります。
同時に、シェイクスピアを筆頭に綿々と創り続けられる「詩(し)」と「物語」が編み出す叙情的な「詩(うた)」の世界でもあります。
そして今作は…、前述した通り、一種の「未来予想図」です。
その予想が正しいか、誤っているか、皆様の目と耳で確かめて頂きたいと思います。
